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信子と十三
雨で、ヤマは行かず、土日とジョグして、日曜午後は、伊丹十三と宮本信子のドキュメンタリー&ドラマをNHKでやっていたので見た。2月にBSでやったやつの再放送らしい。ドラマ仕立ての部分があり、平岳大と近衛はなという俳優が、十三と信子を演じている。平は平幹次郎と佐久間良子の息子。ちょっとかっこいい。近衛はなちゃんもいい。しかし、現在に生きる宮本信子こそが圧倒的にかわいかった。68歳。じぇじぇのなつばっぱでなく、今も伊丹を愛する少女であり、嫁さんであり、表現者伊丹のパートナー。どちらかというと、伊丹の父万作に対するコンプレックス物語を中心とした構成だったが、おれには、伊丹の話はどうでもよかった。いや、どうでもよくはない。おれが宮本信子を理解するためだけに、伊丹という補助線、脇役がいればいい。申しわけないが伊丹はおれにとってそういう感じ。伊丹十三がおれのすぐそばにいたら、なんでも才能あってかっこいいなあと思うだろう。背も180いくつあったらしいし。しかし、残念ながら、映画のプロットとテーマは、とても面白いけれど、映画という表現の生命そのものである絵の色と音楽が、よいとは思えなかった。つまりおれはそういう映画はあんまり好きじゃあない。で、宮本信子だ。彼女のこの天真爛漫さ、まっすぐさ、正直さ、率直さをもった、本能的賢明さはなんという天の賜物だろう。彼女の存在は、おれのマナコを時々うるうるさせるくらいの生命力に満ちた廉直さの身体的表現そのものだった。彼女を人生のパートナーに選んだ伊丹は、本当に素晴らしい目利きだったんだなと、ここでようやく伊丹の眼力に脱帽するのだ。

なーんて、伊丹十三の悪口みたいになってしまったが、宮本信子をもっと知りたくて、糸井重里が宮本信子にインタビューしてるのを読んで、これは本当に面白くって、ココロにずんずん来て、会社で読みながら泣いてしまった。伊丹十三の映画も、もっと見よう。絵と音は好きじゃないけど。
by somuchfor | 2013-08-26 12:17 | Comments(0)
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